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先進プラズマ研究開発

7th Asia Pacific Transport Working Group (APTWG2017) Young Research Award 成田絵美

掲載日:2018年12月26日更新
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核融合エネルギー研究開発部門の成田絵美博士研究員が
7th Asia Pacific Transport Working Group (APTWG2017)にて
Young Research Awardを受賞しました

 6月5-8日に名古屋大学東山キャンパスで開催された7th Asia Pacific Transport Working Group (APTWG2017)にて、核融合エネルギー研究開発部門 那珂核融合研究所 先進プラズマ研究部 先進プラズマモデリンググループ 成田絵美(博士研究員)がYoung Research Awardを受賞しました。

7th Asia Pacific Transport Working Group (APTWG2017)、Young Research Award、成田絵美
核融合エネルギー研究開発部門 那珂核融合研究所 先進プラズマ研究部 先進プラズマモデリンググループ
成田 絵美(博士研究員)

賞の解説:APTWG2017 information HP

( 発表内容と個人コメント )

発表件名:Gyrokinetic modeling of the quasilinear particle flux

 核融合反応から得られるパワーは密度の二乗に比例するため、核融合出力はプラズマ中の燃料イオンの密度分布に大きく左右されます。密度分布形成を決める粒子輸送には複数の誘起機構が寄与し、誘起機構ごとに駆動する粒子輸送の大きさと向きが異なります。しかし、誘起機構ごとの粒子輸送を評価し、統合型輸送コードに組み込むことが可能な粒子輸送モデルは存在していないため、統合型輸送コードを用いた核融合炉の性能予測等には経験に基づく簡易モデルが主に用いられています。そこで本発表では、粒子束の評価手法を提案し、新たな輸送モデルを示しました。この手法では、粒子束が準線形の関数であることを仮定し、複数の誘起機構を粒子束の予測に取り入れます。粒子束の関数に現れる係数の評価は、ジャイロ運動論コードによる数値解析結果と粒子束の実験値を組み合わせて行います。実験値として多数のJT-60Uのデータを用いることで、一部の係数を評価できる経験則を導き、ジャイロ運動論コードによる他の係数評価と合わせて粒子束を予測するモデルを示しました。

 Young Research Awardを受賞することができ、大変嬉しく光栄に存じます。この研究は共著や研究チームの方々からご指導とご支援を頂きながら進めており、大変感謝しております。今回の受賞を励みに、本研究で目標としている粒子輸送モデルの開発を進めて参ります。

参考サイト:
APTWG2017 HP

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