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先進プラズマ研究開発

第12回核融合エネルギー連合講演会 若手優秀発表賞 畠山 昭一

掲載日:2018年12月26日更新
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核融合エネルギー開発部門の畠山昭一技術員が
第12回核融合エネルギー連合講演会にて若手優秀発表賞を受賞しました

 2018年6月28日から6月29日まで滋賀県大津市のピアザ淡海で開催された第12回核融合エネルギー連合講演会にて、核融合エネルギー研究開発部門 那珂核融合研究所 トカマクシステム技術開発部 JT-60電源・制御開発グループ 畠山 昭一(技術員)が若手優秀発表賞を受賞しました。

核融合エネルギー開発部門、畠山昭一技術員、 第12回核融合エネルギー連合講演会若手優秀発表賞受賞
核融合エネルギー研究開発部門 那珂核融合研究所 トカマクシステム技術開発部
JT-60電源・制御グループ 畠山 昭一(技術員)

賞の解説:第12回核融合エネルギー連合講演会 参加者へのご案内 HP

( 発表内容と個人コメント )

発表件名:磁場コイル電源のためのサイリスタ整流器の力率改善

 トカマク型核融合装置の建設コストを低減する新しい回路構成の磁場コイル電源を提唱しました。トカマク装置では、プラズマを制御する磁場コイルの励磁に大電力を必要とします。励磁用の直流電源として広く使用されるサイリスタ整流器は、供給される交流電力を整流して、直流電流を磁場コイルに給電します。サイリスタ整流器の問題点は、交流側の電流位相が電圧位相より必ず遅れるために、大きな無効電力を発生することです。これにより、実際に励磁で消費される電力よりも大きな容量の発電機、変圧器、または調相設備が必要となりコストアップに繋がります。これを解決するために、直列ダイオード方式のサイリスタ整流器を用いた磁場コイル電源を提案しました。直列ダイオード方式では、転流コンデンサの電圧を利用して交流電圧に依存せずに転流できるため、電流位相を電圧位相に対して進めることが可能になります。通常の整流器と直列に接続すれば、遅れ電流を進み電流で相殺して、無効電力を発生しない理想的な磁場コイル電源が実現されます。JT-60SAのブースター電源への適用を検討し、磁場コイルの起動に必要な電動発電機の設備容量を半減できることを示しました。

 この度は若手優秀発表賞を受賞することができました。着想に当たっては、JT-60SAでの電源システム開発における経験が生かされています。今回の受賞を励みに、JT-60SAのファーストプラズマ達成のため一層精進していきたいと存じます。

参考サイト:
第12回核融合エネルギー連合講演会

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