現在地
Home > 先進プラズマ研究開発 > 中性粒子ビーム入射装置 | 長パルス化改造

先進プラズマ研究開発

中性粒子ビーム入射装置 | 長パルス化改造

掲載日:2018年12月26日更新
印刷用ページを表示

長パルス化改造

JT-60Uの放電時間の延長に対応して、正イオンNBIのうち接戦入射用4ユニット及び負イオンNBI装置の電源系・制御系・ビームライン系・イオン源を部分改造し、入射パルス幅の延長を図った。パルス幅延長運転では、ビームリミタの熱負荷増大や入射ポート部の再電離損失を監視しながら、徐々にパルスを伸長し、最終的にJT-60Uプラズマへ負イオンNBIは19秒、正イオンNBIについては30秒の入射に成功した。

負イオンNBI入射時の波形データ

電源系の改良

電源系の改良図

正イオンNBIについては、ソース電源及び加速電源について、模擬負荷による30秒通電試験を行い各構成機器の温度上昇が許容範囲内であることを確認した。

イオン源の改良

JT-60U用負イオン源は、重水素又は水素プラズマから負イオンのみを加速してビームとして引き出すもので、セシウム添加型体積生成方式の負イオン生成部、電子を分離し負イオンのみを引き出す引出部、引出部からの負イオンを最終的エネルギーの500keVまで加速する加速部からなる。長パルス化に伴い、入射時の加速部電極(接地電極)の熱負荷軽減を目的に以下の改造を行った。

イオン源の改良の図

ビームリミタの改良

接地目的:NBIポート内壁の保護。内側からの脱ガスによるビーム閉塞防止
冷却方法:JT-60Uとの間に仕切板が無いため、強制冷却のリスクを回避し、慣性冷却
  10秒運転時の入射結果から、30秒入射を想定した計算を行ったところ
  700〜750℃に上昇 → Moの変態点(726℃)

ビームリミタの改良の図