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先進プラズマ研究開発

第14回核融合エネルギー連合講演会 若手優秀発表賞を受賞しました

掲載日:2023年2月21日更新
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 2022年7月7日から7月8日までオンラインで開催された第14回核融合エネルギー連合講演会にて、量子エネルギー部門 那珂研究所 ITERプロジェクト部 RF加熱開発グループ 山崎 響(研究員)が若手優秀発表賞を受賞しました。

表彰_山崎響

量子エネルギー部門 那珂研究所
ITERプロジェクト部 RF加熱開発グループ
山崎 響(研究員)

 

(発表内容)

発表件名:JT-60SA初期研究フェーズにおけるECH/CD装置伝送系のシステム設計

・本研究ではJT-60SAの初期研究フェーズで用いられる電子サイクロトロン加熱/電流駆動(ECH/CD)装置について伝送路のシステム設計と評価を行いました。初期研究フェーズにおけるECH/CD装置では、全長約60 mの伝送路二系統および全長約120 mの伝送路二系統の合計四系統を使用し、三周波数(82 GHz/110 GHz/138 GHz)で各系統1 MW、最大100秒の大電力ミリ波を伝送します。それぞれの系統の伝送路について、他設備との空間的な整合性を考慮しつつ高い伝送効率と1 MW/100秒の伝送を両立するレイアウトを設計し、伝送効率を計算した結果、長距離伝送の系統で90%以上、短距離伝送の系統で85%以上となり、要求スペックであるそれぞれ85%および80%の伝送効率の性能を実現できる見込みを得ました。

 また、プラズマ実験で必要となる偏波は二台の偏波器を使用して制御を行いますが、この出力偏波について実験に必要とされる基本波Oモード(82 GHz)および第二高調波Xモード(110/138 GHz)の励起を実現するために必要な偏波と、偏波器のレイアウトに依存する出力可能な偏波状態を比較し、そのレイアウトを最適化することにより、プラズマ最外殻磁気面におけるモード純度として三周波数いずれも99%以上のモード純度を達成できることを明らかにしました。これらの成果によって、大電力/長時間パルスかつ複数周波数に対応した大口径導波管による長距離低損失伝送の実現を大きく進展させるとともに、伝送路設計が完了したことにより欧州が調達する伝送部品の仕様を決定することができました。

 

(個人コメント )

・この度は若手優秀発表賞を受賞することができ、大変嬉しく光栄に思います。ご指導、ご協力いただいた共著者とグループ員の皆様方のおかげで、このような受賞の機会を頂くことができました。深く感謝いたします。今回の受賞を励みに、より一層研究に精進していきたいと思います。

 

参考サイト:第14回核融合エネルギー連合講演会事務局(プラズマ・核融合学会内)

 

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