現在地
Home > 先進プラズマ研究開発 > 第39回プラズマ・核融合学会年会 若手学会発表賞を受賞しました | 小島 信一郎

先進プラズマ研究開発

第39回プラズマ・核融合学会年会 若手学会発表賞を受賞しました | 小島 信一郎

掲載日:2023年1月19日更新
印刷用ページを表示

  2022年11月22日から11月25日まで富山国際会議場で開催された第39回プラズマ・核融合学会年会にて、量子エネルギー部門那珂研究所 先進プラズマ研究部 先進プラズマ統合解析グループ 小島 信一郎(博士研究員)が「若手学会発表賞」を受賞しました。

 

若手学会発表賞_小島信一郎

量子エネルギー部門 那珂研究所
先進プラズマ研究部 先進プラズマ統合解析グループ
小島 信一郎(博士研究員)

 

(発表内容)

発表件名:JT-60SAにおける超伝導及び真空容器内常伝導コイルの制御周波数分離による高速プラズマ位置制御

・プラズマ境界位置のズレを表す磁束差を周波数的に分離し、コイル電流応答に適するよう超伝導コイルが低周波の位置・形状制御を、真空容器内コイルが高周波の位置制御する新たな制御を開発しました。これにより、様々な外乱に耐え得る高速プラズマ位置制御を実現しました。
 核融合炉出力の向上につながる高プラズマ圧力化には、縦長のプラズマ形状が有効です。しかし、縦長のプラズマを形成するには、垂直方向に不安定になりやすい磁場曲率を与える必要があり、縦長のプラズマ形状の維持には、垂直移動を抑制する高速位置制御が不可欠になります。そのため、多くの装置では真空容器内に常伝導コイルを導入し、プラズマ中心の垂直方向の速度に応じた高速位置制御を行っています。本研究では、これまでの手法と異なり、プラズマ境界面を瞬時に固定する制御を開発しました。プラズマ境界面のズレを示す磁束差を周波数分離し、磁束差の高周波成分を真空容器内コイルで、低周波成分を超伝導コイルで制御することで、超伝導コイルのみで制御した際と比較し、3倍程度速い制御を可能にしました。これにより、急激なプラズマの圧力低下やプラズマ電流の低下など、瞬時的な外乱発生した際でも、JT-60SAのプラズマ運転目標値を超える縦長のプラズマを安全に制御可能であることを示しました。

 

(個人コメント )

・この度は若手学会発表賞を受賞することが出来、大変光栄に思います。本研究において多くの御指導、御意見を頂きました皆様のおかげで、このような賞を受賞することが出来ました。大変感謝致します。この受賞を励みに今後も核融合炉実現に向けた研究の一躍を担えるよう一層精進していきたいと思います。

 

参考サイト:一般社団法人 プラズマ・核融合学会

 

▲表彰ページへ戻る