無菌アイソレータの開発
量研機構及びJFEエンジニアリング株式会社、日本エアーテック株式会社、サンタサーロ&ステリ-プロ ソリューション株式会社は、自動分注機能を有するPET薬剤製剤化用の無菌アイソレータを共同開発しました。
PET薬剤を最終製剤化するプロセスでは、無菌性を確保するためグレードA環境(クリーンベンチ等)で最終容器にろ過滅菌用のフィルターを組み付ける必要がありますが、グレードA環境を担保するためにはその周辺環境も含めて衛生管理しなければならず、費用や手間の問題から施設整備が進まないPET薬剤製造施設も多いと思われます。
そこで、自己遮蔽付き自動分注装置を内蔵した無菌アイソレータを使用すれば、病院等の小規模なPET薬剤製造施設でも容易に無菌性を確保したPET薬剤を製造できるのではないか考え、開発いたしました。
この無菌アイソレータに関する論文については、日本核医学会機関誌核医学53巻1号(2016年)で技術報告されています。(量子科学技術研究開発機構外のホームページが開きます。)
写真1:PET薬剤製剤化用無菌アイソレータ(外観)
写真2:無菌アイソレータの前面扉を開放したところ
写真3:PET薬剤の分注時は、自動分注装置の扉を閉めて遮蔽可能
2016年掲載