必要な認定:無菌操作認定
日本核医学会では、PET薬剤製造において無菌操作認定を必須の資格認定としています。無菌操作認定は、各PET薬剤製造施設で手順書を作成し、施設内で資格認定を行ってください。
1.無菌操作認定の要件
- 無菌操作の資格を有する者のみが無菌操作を実施できるよう、教育訓練及び資格認定を行います。
資格認定として、作業を模した培地充填試験(実際の薬剤の代わりに微生物培養培地を使用した培地充填作業)を実施し、3回連続で試験に合格した者に資格を与える等の基準を設定します。また職員には毎年の資格更新を求めます。 - 無菌操作とは、PET薬剤の容器への製剤充填プロセスに使用する材料(シリンジ、注射針、フィルター、PET薬剤の容器等)の無菌的組立てやPET薬剤の滅菌ろ過、製剤の試験検査のための検体採取等の作業が含まれます。各施設で必要となる無菌操作のワーストケースを想定し、培地充填試験手順書を作成してください。手順書例はこちら 。
- 無菌操作認定は各施設内で認定試験を実施しなければなりません。他施設で認定された無菌操作認定の資格を有していても、PET薬剤製造施設が違えば新たに認定試験を受ける必要があります。
2.無菌性確保のための作業基準
PET薬剤は無菌試験の結果判定の前に患者に投与されるため、製造準備を含む製造プロセスで無菌性を確保する方法を確立する必要があります。具体的には更衣や入退室手順、グレードAエリアでの作業基準等を予め決めておきます。
詳細については、日本核医学会発行「分子イメージング臨床研究に用いるPET薬剤についての基準 I.製造基準」 「補足事項」をご参照ください。(量子科学技術研究開発機構外のホームページが開きます。)
3.無菌操作認定(培地充填試験)手順書例
一般管理基準書の「教育訓練」手順書の一部として設置すると良いでしょう。
培地充填試験手順書例 ※
※あくまでも手順書の作成例ですので、各施設で必要な無菌操作の手順のワーストケースを想定して、内容を修正してからご使用ください。
4.無菌操作法ビデオ
無菌操作法の各ポイントをまとめたビデオを作成しました。無菌操作認定に関する手順書を作成する際の参考にして下さい。