JT-60SAにはプラズマを閉じ込め、プラズマの形状をコントロールする6つの円環状の平衡磁場コイル(EFコイル)があります。これらはニオブチタンからなる超伝導ケーブルからできています。
EFコイルの通電試験は、EF1(直径12m、重さ30t)と呼ぶ一番大きなコイルから9月19日に開始されました。このEF1は、現時点でパルス電流を流す世界最大級の超伝導コイルとなります。
最初は、予期せぬ不具合を避けるためにコイルを流れる電流や電圧を制限し、プラスマイナス3kAの電流を流した際にベース電源、クエンチ保護回路(QPC)動作を確認することを目標としています。
各EFコイルの通電試験では、最初に電流プラス/マイナス1kAでの緊急停止機能、すなわち QPCが正常に動作し、EFコイル電源が安全に停止してコイルが消磁できることを確認します。各コイルに対してこの試験を繰り返し、プラス/マイナス3kAまで電流を上げていきます。その後に、超伝導コイルに流す電流や電圧の波形を変えながら制御試験を行います。