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先進プラズマ研究開発

中性粒子ビーム入射装置 | 正イオンNBI装置(P-NBI)

掲載日:2018年12月26日更新
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正イオンNBI装置の概要

正イオンNBI装置は、28台のイオン源、14基のビームライン、14基のイオン源からなり、周辺設備として液体ヘリウムを製造する冷媒循環系、一次冷却系、補助真空排気系及び制御系などから構成されている。これまでに14基のビームラインを使って90keVにて40MWの重水素中性ビームをJT-60に入射するとともに、ヘリウム−3及びヘリウム−4ビームの入射実験も行っている。

JT-60U用NBI装置全体配置図

  JT-60U用NBI装置全体配置図 

正イオンNBI装置

正イオンNBI装置の図

長パルス化(30秒入射)

JT-60Uの放電時間に延長に対応して、正イオンNBIのうち接戦入射用4ユニット及び負イオンNBI装置の電源系・制御系・ビームライン系・イオン源を部分改造し、入射パルス幅の延長を図った。パルス幅延長運転では、ビームリミタの熱負荷増大や入射ポート部の再電離損失を監視しながら、徐々にパルスを伸長し、最終的にJT-60Uプラズマへ負イオンNBIは19秒、正イオンNBIについては30秒の入射に成功した。

          正イオンNBI入射時の波形データのグラフ

NBIでの達成値と設計値の比較

JT-60NBIは、1986年に水素ビームを用いて入射実験を開始した。当初、14基のビームライン全てのプラズマに対する入射角は準垂直入射であった。1991年に14基のうちの4基についてビームラインを改造し、接線方向に入射出来るようにした。この際、同時にビームの重水素化、ビームの高エネルギー化も併せて実施した。また、2002年にJT-60Uの長時間放電に対応して、NBI機器を改良し、NBI装置のビーム入射パルス幅の伸長を図り、最終的に長パルス(30秒)の入射に成功した。以下の表は、建設当初から現在までのNBI運転実績について、設計値と比較して表したものである。

    建設当初から現在までのNBI運転実績について、設計値と達成値の比較表  

1997年5月のダイバータ改造時、14基のうち3基は排気専用ユニットとなり正イオンNBIによるビーム入射は、合計11基となる。