負イオン源NBI装置の概要
負イオンNBI装置は、世界で初めて負イオン源を使ったNBIとして1996年に完成した。負イオンNBI装置は2台の大型負イオン源、ビームライン及びイオン源用電源から構成されている。負イオンNBI装置の目標性能は、ビームエネルギー500keVにて10MWのビームを10秒間及び2MWのビームを30秒間入射することである。現在、目標性能を目指して開発を進めている。
JT-60U用負イオンNBI装置全体配置図
長パルス化(30秒)入射
JT-60Uの放電時間の延長に対応して、正イオンNBIのうち接戦入射用4ユニット及び負イオンNBI装置の電源系・制御系・ビームライン系・イオン源を部分改造し、入射パルス幅の延長を図った。パルス幅延長運転では、ビームリミタの熱負荷増大や入射ポート部の再電離損失を監視しながら、徐々にパルスを伸長し、最終的にJT-60Uプラズマへ負イオンNBIは19秒、正イオンNBIについては30秒の入射に成功した。
ビームパルス幅の進展
パルス幅の伸長を図り、従来の10秒から30秒入射が可能となり、
目標の30秒入射に向けて実験運転を行っている。
図1. N-NBIの入射ビームパルス幅の進展