放射光科学研究センター
コヒーレントX線利用研究グループ
グループリーダー 大和田 謙二
次世代光源を見据えた先端的X線利用技術の開発と物質研究への応用
第三世代放射光の利用開始から20年以上が経過し、より進んだ次世代X線光源が現実となっています。 X線領域の自由電子レーザーはアメリカ、日本、ヨーロッパ、韓国で稼働を始めています。 これらが可能にするのが、空間的に完全にコヒーレントなX線です。 また、蓄積リング型光源においても、最新の光源ではよりコヒーレント成分が多い放射光が提供されています。
これらの次世代光源により得られるコヒーレントX線は、物質科学においてきわめて有力なプローブとなります。 当研究グループでは、部分的にコヒーレントな光源である第三世代放射光の高度利用および X線自由電子レーザーの先駆的利用を通じて、新しい放射光利用技術の開発と物質研究への応用を推進しています。
メンバー
大和田 謙二 | グループリーダー(関西学院大学 客員教授) |
James Harries | 上席研究員 |
佐々木 拓生 |
主幹研究員(兵庫県立大学連携大学院 客員准教授) 文部科学省へ派遣中(R4.4.1~R6.3.31(予定)) |
押目 典宏 | 研究員 |
水牧 仁一朗 | 客員研究員(公益財団法人高輝度光科学研究センター 放射光利用研究基盤センター コーディネーター) |
プレス発表
- 2020年07月31日 物体内部のらせん構造の向きを識別するX線顕微鏡-高性能機能材料デバイスで生じるX線光渦を用いた新しい観察法-
- 2020年05月29日 発光による衝突後効果の変化を利用するアト秒「ストップウォッチ」―原子の内殻過程をアト秒で追及する新しい手法―
- 2019年01月07日 世界最短波長「超蛍光」の観測 ―新たなコヒーレント光源の開発に向けて―
- 2017年10月27日 光・放射光X線・電子線を駆使して高性能強誘電体に潜むフラクタル性を解明
- 2015年06月04日 酸化物高温強磁性半導体に潜む特異な原子配列の3D原子像化に成功(原子力機構のページへ)
- 2014年04月22日 蛍光X線ホログラフィー法によりリラクサー強誘電体の局所構造の3次元可視化に成功(原子力機構のページへ)
- 2011年10月21日 極端紫外レーザーによる「超蛍光」を初めて観測(原子力機構のページへ)
研究内容
- 半導体ナノワイヤ成長の放射光X線その場観察(高橋) [PDFファイル/1.2MB]
- 窒化物半導体結晶成長の放射光その場X線回折(佐々木) [PDFファイル/1.11MB]
- コヒーレントX線を利用した材料研究(大和田) [PDFファイル/957KB]
- 軟X線領域における原子のコヒーレントコントロールに向けての研究(Harries) [PDFファイル/1.33MB]
知財マップ
- 結晶成長中のその場観察技術を用いた窒化物半導体の高品質化(高橋、佐々木)
- 結晶成長中のその場観察技術を用いた高効率太陽電池の開発(高橋、佐々木)
- 放射光X線を用いた表面・界面・薄膜の構造決定(高橋、大和田、佐々木)
装置
関西研だより
- 2022年03月 ブラッグコヒーレントX線回折イメージング法を用いた微小結晶ひと粒の3次元イメージング 2
- 2020年09月 物体内部のらせん構造の向きを識別するX線顕微鏡-高性能機能材料デバイスで生じるX線光渦を用いた新しい観察法-(p.6)
- 2020年05月 発光による衝突後効果の変化を利用するアト秒ストップウォッチ―原子の内殻過程をアト秒で追及する新しい手法 ―(p.2-4)
- 2019年08月 ブラッグコヒーレントX線回折イメージング法を用いた微小結晶ひと粒の3次元イメージング(p.7)
- 2019年01月 世界最短波長「超蛍光」の観測―新たなコヒーレント光源の開発に向けて―(p.3)
- 2018年09月 ナノスケールの結晶が成長するしくみをSPring-8の放射光を用いて実証(p.5)
- 2018年04月 光・放射光X線・電子線を駆使して高性能強誘電体に潜むフラクタル性を解明(p.6)
- 2017年11月 自由電子レーザー(FEL)を使った「超蛍光」の観測(p.4)
- 2017年03月 コヒーレントX線を利用した材料研究を推進(p.4)
- 2016年12月 ふしぎな結晶変形を突き止める(p.6)
研究会
- 2017年3月16日 渦波面量子ビーム研究会 ―渦ビーム利用の現状と課題―
表彰
- 2019年11月20日 第2回結晶工学×ISYSE 合同研究会にて研究発表奨励賞を受賞
成果リスト
- 準備中